あの子は元気にしてるかな。自分から連絡をとるのが怖くてごめんなさい。繋がらなかったらって思うと怖くて怖くて。



学生と社会人の群れにちらほらと、強ばった顔の就活生。僕もその一部



だれかむかえにきて。だきしめてよ。 触られるのが苦手な僕には叶わない夢



ぱらぱらぱら
今日も部屋の時計は止まったまま
あなたの腕の中で眠れたらいいのに
冬に雨の匂いって不思議。雪の匂いとまた違う
灰色に蒼が混じって、黒くなる



土曜日の電車はささくれてない
がたーんごとーん
今日は喪服電車にとけこんだ



水の中みたいに息ができなくて、いっそこのまま溺れてしまえばいいのに。
明日という日が待ち遠しいと思える人になりたい



ならない携帯電話を見つめるのはやめた
あなたが笑ってくれたらそれでいい。と言えるほど僕は大人じゃなかった。



肌触りがいい毛布に身を沈めて、深海のような世界に意識は落ちる
いつかは壊れるんだ。それが早いか遅いかのちがいだけ
真っ暗な空にやわらかい光



紙切れに性格診断されるだなんて御免だ。と思ったけど、面白いくらい当たっててどうしたものかと
湖底で体育座り



自分をアピールしてください。…できません。



僕だけが黒に染まらずに列車に乗り込む。切り取り線で簡単に切り離せてしまいそうな存在感
今日も喪服の列車は進む。



嫌われたら、居場所が、存在が消えるのと同じだと思ってた
手が好き。指が動くのを見るのも好き。色があって、目が離せなくなる



だから、軽々しいと思わないで。僕にとっては大切な言葉だから。
その言葉は、言うごとに、愛しくなっていくんだ。
ありがとう。だいすきです。 僕は何度も言う。君は呆れた顔をしてはにかんだね。



喧嘩をすれば嫌われると思っていた。それ以前に、意見がぶつかるような人は居なかったし、そこまで近づくことが怖くてできなかった。



両耳を音で塞いで、僕は世界から削除される



冷たい風がまとわりつく。僕はあわててマフラーを巻き直す。 空は澄んでいた。
存在を消して しずかに しずかに



あいまいな言葉
部屋のにおいはむさ苦しくて、自分の場所がないような気がする



耳元で聞こえるノイズは雨音のようにやさしかった